企業にとってリーダーシップを持った人材は、かけがえのない存在であり、その育成が課題となっています。そのためか、就職・転職活動において「リーダーシップ」をアピールする人も少なくありません。
しかし「リーダーシップ」の本質について、正しく理解している人は決して多くないのが現状です。一口に「リーダーシップ」といっても様々なパターン・スタイルがあります。
この記事ではリーダーシップの6つのパターン・3つのスタイルを紹介しています。効果的にリーダーシップを発揮したい方は、是非読んでみてください。
リーダーシップの意味を正しく理解しましょう
リーダーシップの意味を問われると、多くの人が「統率力」「牽引力」といったワードを思い浮かべるでしょう。もちろん間違いではありません。
それでは「マネジメント」はどうでしょう。同じく「統率力」「牽引力」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。リーダーシップを正しく理解するなら、その意味を明らかにし、「マネジメント」との違いを明確にすることが大切です。
リーダーシップの意味
リーダーシップで思い浮かぶのは「統率力」「牽引力」ですが、これだけでは不十分です。さらに、「行動力」「指導力」「影響力」を加えることが大切です。
なお、リーダーシップを持っている人とは、目標に向かって周囲の人々と協力・努力できる、さらに率先してチームを最適な方向に導ける人だといえるでしょう。
また、自ら行動することで周囲に良い影響を与えられることもリーダーシップを持つ人の条件です。もちろん、リーダーシップは生まれ持った資質ではなく、努力次第で誰もが手にすることができるスキルだといえるでしょう。
「マネジメント」との違いとは
リーダーシップと似た意味を持つ言葉に「マネジメント」があります。マネジメントは「経営」「管理」を強く意味する言葉です。すなわち、目標達成・課題解決に向け、戦略を立て・実践することに加え、チームメンバーを管理することだと定義付けられます。
ちなみに、ピーター・ドラッカーはマネジメントを「組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関」と定義付けており、主に以下の役割があるとしています。
- ミッションの達成
- 組織・チームのメンバーを活かす
- 社会貢献
つまり、マネジメントとは目的の達成に向け、現実的な方法を検討し、組織(チーム)を管理することです。これに対して、組織(チーム)が取り組む方向性をチームメンバーに示し、導いていくのがリーダーシップになります。
もちろん、企業にとっては、マネジメント力のある人材もリーダーシップのある人材も不可欠です。したがって、管理職・役職者を目指すなら、両者の違いを正しく理解して習得することが重要になります。
リーダーに求められる役割を考えよう
ここまで、リーダーシップについて解説してきましたが、「リーダー」に求められる役割とはどういったものでしょうか。リーダーシップを発揮するには、リーダーの役割を理解しておくことが不可欠です。ここでは、リーダーに求められる役割について解説します。
チームメンバーの力量を把握して仕事を割り振る
リーダーの役割の1つに、「チームメンバーに仕事を割り振る」ことがあげられます。チームには様々な力量や個性を持ったメンバーが集まってきます。したがって、リーダーはメンバーを適材適所に割り振ることが大切です。
そのためには、リーダーはメンバー個々の力量や個性を正しく理解しておかなければなりません。また、メンバーを育成するには、敢えて苦手としている仕事・役割を任せることも必要です。
したがって、リーダーにはチーム全体を見渡した上で、確固たるビジョンを持って仕事・役割を分担することが求められており、リーダーシップの発揮にもつながるでしょう。
チームのモチベーションを高める
チームのモチベーションを高めるのもリーダーの大切な役割です。リーダーがチームメンバーを叱責してばかりだと、チームのモチベーションを高めることはできません。反対に厳しさを見せなければ、チームの統率は取れないでしょう。
チームのモチベーションを高めるには、チームメンバーの状態を見極めつつ、絶妙なタイミングで引き締める、もしくは緊張感を和らげることが大切です。
そのためには、チームに何が必要なのかを常に把握できる洞察力が求められます。また、チーム内の状況を的確に把握するには、業務内容・プロセス・進捗状況などをメンバーと共有しておくことが重要です。
不測の事態・トラブルに対応する
チームで仕事をしていれば、必ず不測の事態やトラブルに見舞われます。この時、リーダーがあたふたしているとチームメンバーは不安になります。不測の事態やトラブルが発生した時に冷静に対応するのもリーダーの役割です。
チームメンバーは不測の事態やトラブルが発生した時こそ、リーダーを頼りにし期待します。ここで、責任を持って対処する姿を見せれば、大きな信頼につながり、リーダーシップを発揮しやすくなるでしょう。
不測の事態やトラブルに的確に対応するには、日頃からリスクマネジメントを徹底しておくことが大切です。あらゆる可能性を否定せず、「○○が起こったら、▲▲で対処する」といったシミュレーションをしておきましょう。
リーダーシップの6つのパターン
アメリカの心理科学者ダニエル・ゴードマン氏は、1955年に出版された著書「EQ・こころの知能指数」において、リーダーシップには6つのパターンがあると提唱しました。
- ビジョン型リーダーシップ
- コーチ型リーダーシップ
- 関係重視型リーダーシップ
- 民主型リーダーシップ
- ペースセッター型リーダーシップ
- 強制型リーダーシップ
50年以上前に提唱されたものですが、現在でもその考え方は広く浸透しています。ダニエル・ゴードマン氏が体系化した6つのリーダーシップを学ぶことで、より深くリーダーシップについて理解できるでしょう。
ビジョン型リーダーシップ
ビジョン型リーダーシップとは、チームメンバーに明確な「ビジョン」や「ミッション」を示すことで、チームメンバーの成長を促せるパターンです。その行動・指導力にチームメンバーからの共感が得られるようになり、その結果、チームを統率・牽引することができます。
基本的にリーダーは補佐役に徹し、目標達成までのプロセスはチームメンバーが決定します。したがって、ある程度の実力・自立心があるチームメンバーだと、やる気・モチベーションにつながりやすいのが特徴です。
ただし、リーダーの「ビジョン」「ミッション」が曖昧だったり、具体性に乏しかったりすると、チームが空中分解してしまうことも少なくありません。また、リーダーが補佐役に徹しきれず、「口出し」するようになるとチームメンバーからの不信感につながりやすくなります。
したがって、リーダーには明確な「ビジョン」が求められるとともに、補佐役に徹する強い信念が求められます。加えて、チームメンバーにも一定以上の実力やスキル・自立心が求められるでしょう。
コーチ型リーダーシップ
コーチ型リーダーシップは、一人ひとりのチームメンバーと確固たる信頼関係を築き、指導・教育を行うパターンです。リーダーは個々の個性・スキルを把握し、それに適した指導・教育を行うことから大きな成長曲線が期待できます。
チームメンバーが自らの成長を実感することで、リーダーに対する信頼度が高くなり、強い統率力・牽引力を発揮することができます。ただし、コーチ型では情熱を持ってチームメンバーに接するため、やる気や向上心に欠けたネガティブな姿勢を示すチームメンバーには効果が期待できません。
加えて、チームメンバーの個性・スキルを正確に把握しておかないと、ポイントのずれた指導・教育になる恐れがあります。したがって、リーダーには個々の個性・スキルを見抜く力と、幅広い指導・教育手法を兼ね備えていることが前提となります。
関係重視型リーダーシップ
関係重視型リーダーシップは、チームメンバーとの人間関係を重要視するパターンです。チームメンバーと同じ視点で物事を進めるので、コミュニケーションがスムーズである点がメリットだといえます。
ただし、人間関係を重視するあまり、必要な厳しさが足りなくなり、目標達成という点ではやや弱くなるのがデメリットです。また、トラブル発生時など、責任の所在が曖昧になりやすいのも関係重視型リーダーシップのデメリットです。
これらのデメリットを回避するため、ビジョン型リーダーシップと併用されることも少なくありません。関係重視型リーダーシップを実践する際には、「仲良くクラブ」とならないよう、リーダーとチームメンバーとの関係性・達成すべき目的を明らかにして取り組むことが不可欠です。
民主型リーダーシップ
民主型リーダーシップは、メンバーの意見を取り入れることを重視するパターンです。自分の意見を押し付けるのではなく、チームメンバーの意見を引き出しながらチームの総意としてまとめるため、大規模な組織に的しているのが特徴だといえます。
組織にとって有益な意見はすぐに取り入れられるため、競争原理が働きやすくなり、チームメンバーのモチベーション・スキルアップにもつながるのがメリットです。
ただし、チームが大規模になれば自ずと多くの意見が集まるため、その集約や採択までに時間がかかるのがデメリットです。また、少数意見が見過ごされがちになることも少なくありません。
民主型リーダーシップを実践する際には、リーダーの強い判断力・統率力が求められるとともに、少数意見にも耳を傾ける度量の広さも必要だといえるでしょう。
ペースセッター型リーダーシップ
ペースセッター型リーダーシップは、リーダー自らが手本を示しながらチームメンバーを牽引するパターンです。メンバーからの信頼を得るには、リーダーに実力が伴っていなければなりません。
また、メンバーに一定以上の実力があり、メンバー間の実力が拮抗している場合、チーム全体の実力の底上げにつながります。反対にメンバーの実力が不足しているとチーム内に諦め感が漂うことも少なくありません。
ペースセッター型リーダシップを実践する際には、メンバーの力量を正しく把握した上で、目指すべき目的・到達点を明らかにすることが大切です。さらに、リーダーには確かな実力に加えて、指導力・育成力が求められます。
強制型リーダーシップ
強制型リーダーシップは、リーダーの強制力・圧力をもってメンバーを導くパターンタイプです。現代の風潮において、とりわけ若年層に対して強制力・圧力による統率はそぐわないとの考え方が一般的です。しかし、災害時や危機的状況など緊急を要する場面では有効な手法だといえます。
また、リーダーの力が圧倒的に強くなると、メンバーの依存心(悪いパターンでは恐怖心)が強くなり、育成に支障が出ることも少なくありません。したがって、災害時や危機的状況など、短期間で課題・問題を解決すべき場合のみ用いるのが有効だといえます。
なお、強制型リーダーシップを用いる場合、リーダーはそのメリットとリスクを正しく理解しておくことが不可欠です。その上で、自制心を持ってリーダーシップを発揮することが大切だといえます。
リーダーシップの3つのスタイル
アメリカのアイオワ大学では、ドイツ心理学者クルト・レヴィン氏の指導のもと、リーダーシップスタイルは以下の3スタイルに分かれることを提唱しました。
- 専制型リーダーシップ
- 民主型リーダーシップ
- 放任型リーダーシップ
先に紹介したリーダーシップの6つのパターンと併せて理解することで、より深く理解することができるでしょう。ここでは、それぞれのスタイルの特徴を紹介します。
専制型リーダーシップ
専属型リーダーシップは、リーダーが方法・プロセスなどを明確に指示するスタイルです。上記で紹介したリーダーシップのパターンでいえば「ビジョン型」「強制型」と同じ方向性を持ったスタイルだといえるでしょう。
チームメンバーは「監視されている」「管理されている」といった窮屈感を感じさせます。そのため、チームメンバーが既に熟練している場合や、自立した組織を作りたい場合には適していません。
したがって、チームメンバーが経験が浅かったり、積極性やスキルが不足していたりする場合には効果的なスタイルだといえるでしょう。
民主型リーダーシップ
民主型リーダーシップは、リーダーはまとめ役・サポート役に徹し、チームメンバーで意見を交わしながら目的を達成するスタイルです。上記で紹介したリーダーシップのパターンでいえば、文字どおり「民主型」と同じ方向性を持ったスタイルだといえるでしょう。
リーダーはメンバーと同じ立ち位置でいるため、役割分担や手法などもチーム全体で決めます。チームメンバーの意見が反映されやすく、自由闊達な雰囲気が生まれやすくチームに活気をもたらしてくれるのが特徴です。
ただし、チームメンバー個々の力量が求められるため、あまりにも経験の浅いチームメンバーの場合には行き詰まることも多く適していません。
放任型リーダーシップ
放任型リーダーシップは、リーダーはチームメンバーには干渉せず、チームメンバーだけで方法やプロセスを決定・実行するスタイルです。「民主型リーダーシップ」の究極の形であり、上記で紹介したリーダーシップのパターンに、同じ方向性のパターンはありません。
リーダーはチームの方向性を修正したり、アドバイスを送るといった程度で、あくまでも主体・主導はチームメンバーにあります。そのため、チームメンバーのスキルや経験、個性を最大限に活かすには最適なスタイルです。
また、将来的なリーダーを育成するといった点でも有効なスタイルだといえるでしょう。ただし、意見が割れてしまうとチームがまとまらない、チーム内に派閥ができるといったリスクもあります。
パターンとスタイルをどう活用すれば良いのか?
ここまでリーダーシップの6つのパターンと3つのスタイルを紹介してきましたが、実際にはどう活用すれば良いのでしょうか。リーダーシップを効果的に発揮するには、以下の手法により使い分けると良いでしょう。
- 目的やプロジェクトの内容で使い分ける
- チームメンバーの力量で使い分ける
- 自分の力量で使い分ける
- 複数のパターンとスタイルを取り入れる
目的やプロジェクトの内容で使い分ける
リーダーシップはその目的やプロジェクトの内容によって使い分けると効率的です。言い換えれば、目的やプロジェクトの内容を鑑みず、同じパターン・スタイルを用いるのはナンセンスだといえます。
例えば、企業の根幹にかかわるような重要案件を取り扱う場合だと、少しの失敗も許されません。このような場合、力強いリーダーシップが求められることから、強制型パターンや専制型スタイルが適しています。
新商品の開発などより多くの意見を取り入れたい場合、強制型パターンなどを用いると意見が出にくくなります。この場合だと関係重視型パターンや民主型パターン、民主型スタイルが適しているといえるでしょう。
チームメンバーの力量で使い分ける
チームメンバーの力量によって、リーダーシップのパターン・スタイルを使い分けましょう。闇雲に自分のパターンやスタイルを押し通そうとすると、反感を買うこともあるので注意が必要です。
例えば、チームメンバーがベテランで力量がある場合、強制型パターンや専従型スタイルはマッチしません。ベテランの力量を活かすなら、民主型パターン(スタイル)やペースセッター型スタイル、放任型スタイルが良いでしょう。
反対にチームメンバーの経験が浅い場合だと、強制型パターンや専従型スタイルがマッチします。また、経験の浅いチームメンバーを育成するならコーチ型パターンが良いでしょう。
自分の力量で使い分ける
リーダーにも経験の豊富な人、経験の浅い人がいます。熟練したリーダーであれば、様々なパターンやスタイルを使いこなすことが可能ですが、経験の浅い人は数種類しか使いこなすことができません。
もちろん、数種類のパターン・スタイルを使いこなせるに越したことはありませんが、無理に使い分ける必要はありません。まずは、自分の得意なパターン・スタイルを磨きましょう。
その上で、徐々に自分の得意なパターン・スタイルを増やしていくことが大切です。リーダーになったからといって、自分のパターンやスタイルを押し通していると、成長できませんので注意しましょう。
複数のパターンとスタイルを取り入れる
ここまで紹介してきたとおり、リーダーシップを適切に発揮するには、状況に応じて様々なパターン・スタイルを使い分けることが不可欠です。チーム力をさらに引き出すには、複数のパターン・スタイルを取り入れましょう。
例えば、チーム内にベテランと新人がいる場合、強制型パターンや専従型スタイルだけでなく、民主型パターン(スタイル)を使い分けることで個々の力量にマッチしたリーダーシップが発揮できます。
力量のあるチームメンバーを集めて重要案件に取り組む場合であっても、熟練したリーダーが力量のあるリーダーが強制型パターン・専従型スタイルと関係重視型スタイルを使い分けることでチームが引き締まるでしょう。
リーダーシップを正しく効果的に発揮するには
ここまでリーダーシップの6つのパターン、3つのスタイルについて解説してきました。それでは、正しく効果的にリーダーシップを発揮するにはどうすれば良いのでしょうか。
いくらリーダーシップのパターン・スタイルを理解していても、現場で使い分けられなければ意味がありません。ここでは、リーダーシップを発揮する方法について考えてみましょう。
目標・ビジョンを明確に示す
リーダーシップを発揮するには、チーム内に目標・ビジョンを明確に示すことが大切です。チームの目的は与えられた目標や課題をクリアすることであり、リーダーにはチームメンバーを正しい方向に導くことが求められます。
チームメンバーに迷うことなく最短距離で目標や課題をクリアさせるには、まずは達成すべき「到達点」を明らかにすることが不可欠です。さらに、目標や課題をクリアするにあたって、どういったビジョンを持って取り組むのかを示すことも重要になります。
加えて、チームメンバーの力量を見極め、の役割を示すこともリーダーの仕事です。目標やビジョン、さらには自分の役割が明確になれば、チームメンバーは迷うことなく自分の力を発揮することができるでしょう。
また、優れたリーダーは、自分の言葉で納得性・説得性を持って目標・ビジョンをメンバーに伝えられる能力が求められます。
積極的にコミュニケーションを取る
チームメンバーと積極的にコミュニケーション取ることも、リーダーシップを発揮するには必要不可欠です。いくら目標やビジョンを示しても、チームメンバーのモチベーションを上げることができなければ、成果・実績につなげることはできません。
また、リーダーが踏ん反り返って命令ばかりしていては、メンバーからの信頼を得ることはできないでしょう。リーダーシップを発揮するには、リーダー自らがチームメンバー一人ひとりと積極的にコミュニケーションを取り、それぞれの個性や考え方を把握することが大切です。
チームメンバーと同じ目線で対峙することで、お互いに信頼感を感じることができるようになり、仕事に対するモチベーションもアップします。ただし、リーダーとしての威厳は保たなければ、チームメンバーを統率することはできません。
チームメンバーとは日頃から適度な距離感を保ち、メリハリを利かせたコミュニケーションを取ることが重要だといえるでしょう。
主体的に関わり行動力を示す
仕事(目的)に対して主体的に関わり、行動力を示すこともリーダーシップを発揮するには大切な要素です。リーダーに指名された途端に、実務に関わらず指示や命令ばかりする人も少なくありません。
もちろん、リーダーはチームメンバーに対して的確な指示・アドバイスを行う役割を担っています。しかし、単に指示・命令ばかりだとチームメンバーから反発を買ってしまうことも少なくありません。
自ら主体的に関わり行動する姿を見せることで、チームメンバーに適度な緊張感を与えることができます。「言葉」で示すことも大切ですが、「言葉」に説得力を持たせるには、行動で示すことが不可欠です。
誰もが苦手にすること、やりたがらないことほど率先して関わっていくことで、チームメンバーはリーダーに尊敬の念を抱くようになります。「言葉」だけでなく「背中」で語り掛けることも大切です。
いかなる場面でも冷静かつ的確な判断をする
リーダーの役割においても紹介しましたが、リーダーシップを発揮するには、有事にも慌てることなく、落ち着いて行動することが大切です。予期せぬトラブルや危機的状況に陥った時こそ、リーダーシップが求められる場面です。
メンバーが慌てたり不安になったりする場面で、リーダー自らが冷静さを失っていると周囲は余計にパニックになります。リーダーは常に冷静でなければなりません。
慌てず騒がず冷静かつ的確な判断を下すことができれば、自ずとメンバーからの信頼を勝ち取ることができます。そのためには、日頃から不測の事態を想定し、打開策を考えておくことが不可欠です。
向上心を持ち努力し続ける
チームメンバーはリーダーの動向を良く見ています。リーダーが怠けたり、威張ってばかりだと、瞬く間に心が離れていくでしょう。リーダーたるものは、常に向上心を持ち続け、スキルアップに努めることが不可欠です。
ここまで解説してきたとおり、リーダーシップの6つのパターン・3つのスタイルをマスターするには相当な努力が必要となります。また、業務面において新しい知識やスキルを得続けることも並大抵ではないでしょう。
しかし、リーダーが努力している姿を見れば、自ずとチームメンバーはリーダーを信頼・尊敬します。チームメンバーから信頼・尊敬されるようになれば、リーダーシップを発揮することも容易くなるでしょう。
リーダーシップを発揮したいなら向上心を持って努力し続けましょう!!
正しく効果的にリーダーシップを発揮しよう
リーダーシップが発揮できる人材は、企業にとって非常に貴重な存在です。リーダーシップを発揮するには、その言葉の意味やリーダーの役割を正しく理解することが大切になります。
リーダーシップを発揮するには6つのパターン、3つのスタイルを理解し、目的の内容やチームメンバーの力量などによって使い分けることが大切です。加えて、自分自身がリーダーとして成長することも忘れてはなりません。
リーダーシップは努力次第で、誰でも発揮することができます。正しく効果的にリーダーシップを発揮することで、さらなるキャリアアップを目指しましょう。